稲城市の三沢川流域に生息している、「生きた宝石(ヒスイ)」とも言われる「カワセミ」の、食事中の光景を目の当たりにした。
容姿端麗なカワセミ。しかし、しょせんは肉食の野鳥であり、名ハンターでなければ生存できない、主食は体長50~60mm位以下の、生きた小魚が主食と思われます。
撮影した昨日は、関東地方を発達した低気圧の通過した後であり、前日まで突風・小雨・小雪交じりと、野鳥に取っては魚も取れない日が続き、やっと晴れ間が出て暖かくなったばかりで、空腹続きだったと思われる為か、貪欲に小魚を捕食していたが、偶然に捉えた獲物は体調70~80mm位の「ヒゴイ」だった。
通常良く見かけるのは「クチボソ、ハヤ等」流線型の小魚であり、飛び食いはせず葦や木立等まで運び、そこでつるーんと丸飲みしてしまうのが、今回はそうもいかない大物です。
今回は、何時もよりやや大きめのヒゴイ(頭は大きく胴体も幅広い魚体である)だったため(自分の口ばし幅の倍以上ありそう)、直ぐには丸飲みできません。
カワセミにとって安全な萱の茂みの中へ移動して、首を振り振りくちばしで挟み替え、周りの足元の葦へ叩きつけ、粉々にして飲み込もうとしているが、魚が柔らかくならない為なかなかの見込めず更に何回か繰り返すこと十数分間の大奮闘?の末、ついにあの小さい口で頭から丸呑みにする光景を一部始終見ました。
飲み込み後はカワセミも疲れ果てたのかぐったりした感じだった。後に写真を見ると、黒い口ばし周りには白い様な魚の残骸らしきものが無数付着していた。
又、驚いたことには止まっていた葦には、無数赤い血の付いた汚れがあり、カワセミは「ヒゴイ」をくわえたまま何回も叩きつけ、頭や骨を砕いて飲み込み易くしていたんだと推察できる。通常は木立・岩・護岸等で同じことをすると思うが、柔らかそうな葦だけが多い三沢川では大苦労があったと思う。