吊るし柿にしてみる20141102
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故郷諏訪へ帰郷したおり、今年はまれに見る豊作だった柿(渋柿)を頂いてきました。
これを食するためには、「サワシ」て渋抜きをする必要があり、故郷と同じ様に吊るして寒風に晒す方法で、「吊るし柿」にしてみました。この風情は何故か郷愁を誘います。
【吊るし柿】
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2014年11月2日
先日故郷諏訪へ帰郷した際、庭で収穫した柿が豊作だった為少し頂いてきました。
実家には樹齢20~30年の柿の木が1本あり、今年の気候が柿の育成に適していたのか、大豊作(もぎ取りはシルバー人材センターへ依頼)になり、とても食べきれる量ではありませんから、お世話になっている介護ヘルパーさんや近所の方へ配るため、ビニール袋に分けたところ大小混ざって、1000個位は有りました。
諏訪地方の柿は全てが「渋柿」である為、東京の「甘柿」と異なり、これを食べるための工夫が必要になります。
◆我が家での渋柿の食べ方
実家からは柿をほぼ毎年頂いている為、加工に慣れてきている事もあり、加工に取り掛かりました。
食べ方は、柿の渋味の素である「水溶性のタンニン(ポリフェノールの一種)」を、不溶性にしてしまう必要があります。
この方法は短時間でやるには、炭酸ガスやアルコール等を使ったりと色々の方法があるようです。
一般的には長時間かける吊るし柿等ありますが、基本的には前記の化学反応を起こさせる必要があります。
我が家では3つの方法でやります。
- 皮を剥いて、ビニール紐でヘタ部分の小枝へ縛り付け、物干し竿等へ吊るして寒風に晒す方法。
東京地方では温暖のため、本場では白カビ(粉)がでるのに黒カビが出やすくなる。数週間吊るして乾かすと、渋味が抜けて正月ごろ食べれる保存食です。
- ヘタ部分へ35度の濃厚な焼酎を付け、並べた状態でビニール袋に入れて、日向等で数日間放置すると渋味が抜けて無くなる。主に小つぶの柿で行った。
選別後の小つぶの柿・・・35度焼酎で「さわす」前の柿
- 消極的な方法であるが完熟するまで待つ。東京では完熟した柿が食べれないと思うが、これは格別な味であるのに保存が困難である。この状態では輸送もできないから、主に産地のみが味わえる方法でもあると言える。
殆んどの柿は①の方法で行うため、かみさんとの共同作業になり数時間かかったが、何とか軒先へ吊るすことが出来ました。
この景観を眺めるにつけ、この時季故郷では沢山見かけ風物詩でもあり、東京では殆んど見にする事が出来ないこともあり、この光景が見れると何故か郷愁を覚えます。
しかし、これから完成するまでの間には、天敵となる「カラス」との攻防戦も始まり続きます。